訪問記
二本松城を見ての帰り、今日の宿は塩原温泉と決めてある。その途中、時間があれば立ち寄ることにしていた白河小峰城に着く。曇り空の4時過ぎであるので夕暮れ時のような雰囲気の中にお城があった。城址公園に入り、小高い丘の上に立つ三重櫓を見て、その淋しげな雰囲気が一層強調された。なんと石垣が崩れていたのだ。もちろんそこに近づくことはできない。堀越しに眺めることしかできない。
なんでも築城以来一度も崩れたことがない石垣だそうである。千年に一度だという今回の地震の大きさが想像できる。ここに来るまでは、海から遠く離れた内陸部までこれほどまでの被害が及んでいることなど想像もしていなかった。再建された三重櫓は伝統的技法で立てられた木造建築と聞いていたので内部を見るのを楽しみにしていたが、それは叶わぬ事となった。幸い、外から見ただけだが、櫓そのものは崩れていない。何時か、石垣が修復されたら、もう一度訪ねてみることにした。(2011年5月15日) |