訪問記
上田城は真田一族の居城。一度は訪ねてみたいと思っていた。六文銭の旗印はあまりにも有名で、その武勇伝はあらゆる方面の題材になっている。
私が上田城を訪ねたのは長野の善光寺、別所温泉にある北向観音を訪ねた途中でのこと。善光寺、北向観音を訪ねたのは東国三十三か所の霊場めぐり満願のお礼。北向観音のある別所温泉で宿をとるつもりだったが、ゴールデンウイークの期間中にもかかわらず事前の予約はしていない。どの宿もほぼ満室状態。従って希望の予算での宿泊は無理。やむを得ず上田市内に戻ってビジネスホテルを宿とする羽目に。とはいえ、これも結構楽しい思い出にもなった。ビジネスホテルであるから温泉設備は無いが、ホテルの支配人に教えてもらった近場にある村営の日帰り温泉へ行ったり、夜は上田市内を散策して地元の名物料理を食べる。お仕着せの宿の料理を食べるよりこの方が気ままで気楽だ。
上田城には、上田市に着いたその日の夕刻と上田市を離れる日の早朝に行った。真田時代の城の縄張りを示した資料は手に入らなかったが、現在の荒れ果てているが素朴な面構えの櫓から、真田一族の栄華と悲運が偲ばれる。上田には趣のある城下町の姿も残っていると聞いていたが、今回は訪れる時間がなかった。この次は、もう少しゆっくりと過ごしてみたいと思っている。 (2004年5月2日) |