訪問記
高校生の時の修学旅行で岡山城と後楽園に行った。もう半世紀近く前のことになってしまった。月日の流れるのは実に早い。多分、その時は岡山城は再建されていなかったと思う。まるで記憶にない。後楽園にしても、広い庭園であったことは覚えているが、強く印象に残るようなものは無かった。しかも、翌日は宇高連絡船に乗って高松の栗林公園も見学したので、どっちの公園であったのか記憶が混乱している。
今回岡山城を訪ねたのは仕事のついでである。ついでではあるが訪ねることは最初から予定していた。従って、デジカメは忘れずにポケットの中に入れた。岡山駅の近くのビジネスホテルから歩いて岡山城に向かう。途中で出会う市内電車が懐かしい。場所は違うが、私も学生時代に市内電車で通学した。高校時代の思い出が甦ってくる。
岡山城の天守閣は特異な形をしている。歪な多角形をした天守台の上に4重6階の天守閣が建てられている。安土城を模したものともいわれているがどうだろうか。遠くから眺める天守閣は威厳に満ちた風格を備えているが、近く、本丸御殿跡から見る天守閣は、どうも奇抜なデザインの和風旅館のように感じてしまう。戦の為に造られた城というより、当初から客をもてなすための建築物のような気がする。岡山城を見学した後に後楽園に向かう。後楽園も、実際は城の備えの為に造られた城郭に一部であったのだろう。後楽園を歩いて、少しだけ昔を思い出した。花より団子、庭園より女子学生との会話に興味があった当時が懐かしい。(2010年6月12日) |