江戸時代以前に建築され現在まで保存されている天守は12基あります。これを現存天守と言っています。このうち国宝に指定されている天守は5基、重要文化財に指定されているのは7基です。現存天守と言っても建築当時の建物がそのまま残っていることが条件ではありません。現存天守はもちろんすべて木造です。従って現在まで維持保存するためには修復などを繰り返し、不良部材を取り替えたりして管理することが必要です。その過程で付属建物を増築したり、逆に一部を削除することもあります。また必要に応じて改築されることもあります。築城の経緯から、あるいは幕府への遠慮から天守台を設けても天守を建築しない場合もあり、その場合は代替え天守として三階櫓などが実質的な天守とされる場合があり、そうした天守も現存天守に含まれています。 |